2011年03月02日

カンニングで被害届はアリ? ナシ?

報道各社が報じているように、
大学入試における、インターネットを使ったカンニングが大きく問題になっている。
確かに、珍しいカンニングだ。カンニングがなされたことは明らかなのに、誰がやったか分からない状態。カンニングは行われたのが分かれば、それと同時にやった人もわかるはずなのに…。


そんな中、カンニングが行われたとみられる京都大学はそのカンニングを理由に、警察に被害届を提出する方針であるという報道があった。


ここでわいてくる疑問は、そもそもカンニングが犯罪なのか? という疑問である。こうした疑問を持つ人は、インターネットみても一定数あるように思われる。
僕も同様の疑問を持ち、やはりカンニングは犯罪ではないだろうと思っている。
もちろんカンニングは良くないことだが。


なぜなら、カンニングは不正行為であって、犯罪ではないからだ。
当大学の学期試験にもカンニングなどの不正行為に関する規定があるが、不正行為をしたものは、その試験期間中に受けた試験の結果がすべて無効になり、加えて、停学などもありうるという処分がなされる。このようにカンニングなどの不正行為は、大学という組織の内部で処分がされるものとなっている。入学試験においても同様にカンニングは、不正行為として扱われ、学内で処分されていたはずである。そう考えると、報道などで言われている、カンニングを偽計業務妨害とするのは、こじつけのようにしか思えない。

それなのに大学がカンニングを犯罪とし、被害届を出そうとするのは、まったくの憶測だが、大学がカンニングをした人を、単に見つけるのが難しい、または大変だから警察に頼んだのだろうと思えてしまうのである。
だが、警察は私立探偵ではない。警察は捜査対象とする人を、処罰を与える場に送り込むことができうる立場にあるのだ。
大学はそうしたことを十分考慮したうえで、被害届を出す判断をしたのだろうか。自分たちで、特定のための調査を十分行ったのか。疑問である。
 

繰り返し言うが、カンニングは良くないことだが、大学が処分すべき、不正行為であり、犯罪とは思えない。
このように大学が、今までは不正行為であったものを安易に犯罪行為としてしまうことで、犯罪と捉えられる行為を広がることになった上、大学における問題に対して、警察の介入が容易に行える、または、大学からそうした介入を求めることも多々あるということを明らかにしている。

こうした点から、僕は、大学は被害届を出すべきでないと考える。


P.Q

posted by 大情研 at 06:28| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この問題はインターネットを利用したハイテク犯罪であるということが問題である。
逮捕された受験生は知恵袋に問題を掲載したことで、図らずも問題を外部流出させてしまった。
私は問題はこちらにあると考える。
確率は低くとも、これをみた他の受験生がいるかもしれない(京都大学の受験人数の規模を考えればなおさらである)。
問題の流出に関しては日本でも敏感であり、一部情報では問題は刑務所で印刷され、さらに大学入試センター試験の問題の輸送においては警察の協力のもとで行われている。
こうした事態を考慮すれば、問題流出による大学運営の妨害ということで、偽計業務妨害の可能性は十分ありえる。
さてこれがメール等、公的な問題流失とはならなかった場合は…。
この場合に記事の議論が有効となるだろうと思われるが、筆者はどうお考えだろうか。
Posted by 首都大生 at 2011年03月06日 22:52
ちょっと横から失礼します。


首都大生さんの発言のように、
「図らずも問題を外部流出させてしまった」せいで、
「大学運営の妨害」が行われたのだとすれば、
「大学運営の妨害」に関してカンニング犯の故意性が認められず、
本件はそもそも犯罪として成立しないのではないかと思います。

我らが首都大学東京の前田雅英教授は、
マスコミ取材に対して
「大学入試での不正行為は、偽計業務妨害罪が成立する」
と発言しているそうですが・・・。
Posted by koala at 2011年03月07日 16:14
 P.Q.さんの仰るとおり、確かに偽計業務妨害は加害者特定のため警察に動いてもらうように京大当局がこじつけたものとしか思えません。もし、京大当局が被害届を出さなかったら今回の事件は犯罪として扱われなかったでしょう。

 しかし、京大当局が今回の試験問題ネット投稿を大学の内部で処理したら、今後そのような行為があらゆる大学で蔓延することになり、それこそ大学に関する大きな問題となっただけなく、大きな社会問題になったかもしれません。そういう意味で、今回京大当局がこの事件を公表したことは評価すべきではないでしょうか。

 あなたの意見を否定するわけではありませんが、単にカンニングは犯罪か否かを考えるだけにとどまらないほうがよいと思います。

 長文失礼いたしました。
Posted by 川崎都民 at 2011年03月07日 22:37
>首都大生さん
今回の知恵袋への書き込みが、試験中であったこと、試験後、問題は公開されることを考慮しても、書き込みによる試験への影響はあっても軽微なものであると思います。やはり大学は、カンニングを理由に被害届を出したと思います。
今回、僕が問題の中心に挙げたのは、大学と警察の関係についてです。記事後半を参照願いたいのですが、大学は警察から一定の距離をとる必要があると思います。そうでないと大学が自由な表現(カンニングの事ではありません)のできない空間になってしまう恐れがあるからです。このようなことから京大が被害届を出したことは、安易であると思います。

>川崎都民さん
京大が公表した経緯がどういうものなのか、把握できていないのですが、公表することと被害届を出すことは違うと思います。不正行為としての処分のみでも、大きな話題になっていたと思います。

お二方ともコメントありがとうございます。
Posted by P.Q at 2011年03月09日 23:00
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